うららん占い

生き方の哲学ー16 ulalan 浦蘭 嶋多朗「みおつくし」6月号より

デカルトは心と身体を別個に捉え、二元論として考えましたが、フロイトは心と身体を統合して捉え、そして東洋医学でも心と身体は常に関連していると考えています。
日本においても森田療法内観療法など、世界的にも浸透している考え方がすでにあるわけです。

私も仕事柄、いつも心と身体の関係を気にしています。
ひとくちに心といっても、漠然としていて、つかみ所がありません。
でも、何か影響し合う関連があるようで、気になって仕方ありません。
単純な発想で考えると、プラス思考で普段生活していると、何だか元気で過ごせるとか、明るい気持ちで過ごすと、何だか楽しく生活できるような気がする、など、気の持ちようで心や気分が変化するようです。

昔から言われているように念ずれば岩をも通すなど、マーフィーの法則じゃないですが、信念を持って行動するのと、信念も何も関係なく行動するのでは成功率も変わってくるのかも知れません。
また、病は気からとも昔から言われているように、気の持ち方次第で体調や行動との影響が連鎖し、何かの形で関連し合うのでしょう。

スポーツ選手やオリンピック選手なども競技スタート直前に、自分を落ち着かせたり、記録更新へ向けて気合いを入れ、自分に発破をかけるなど、何か自分に言い聞かせるような行為も多少効果があるようです。
競争相手がいて、共に競い合い記録をアップさせる場合と、自分ひとりで記録をアップさせる場合には心理的なプレッシャーも変化するでしょう。
あるいは、負けず嫌いの人と、勝ち負けにこだわらない人が競争すれば、負けず嫌いの人が競争に勝つ確率は高くなるかも知れません。

そして、「辛い」「悲しい」「苦しい」「寂しい」などの言葉をイメージしたり考え、思い、言葉として発することで、脳は過去の経験や知識、イメージに反応して身体にも連鎖反応を与え、涙ぐんだり、暗い重苦しい表情にもなります。
「楽しい」「うれしい」「喜ばしい」「面白い」などの言葉を思ったり考えたり、言葉を発すれば、やはり脳がプラスに反応して明るい表情になり、思わず微笑んだり、笑顔になります。
笑顔の表情は、たとえ作り笑いでも、顔の筋肉が脳に反応して、免疫力を高めたり自然治癒力をアップさせたりすると、医学的にも証明されているようです。

マイナスな例としては、登校拒否や出社拒否など、学校へ行くのがイヤだ、会社へ行くのがイヤだと、いつも常に意識していると、身体が反応して朝目覚めると気分が悪くなったり、頭痛や腹痛を起こしたり、体調が悪くなって身体が拒否するでしょう。
また、職場にイヤな上司がいたりイジメにあうと、円形脱毛症になったり、鬱病的な症状が現れたりします。

ストレスの坩堝でもある都会での生活をしていると、ときには心の安らぎを求めて、景色の良い海や山、自然の風景を楽しめる森林浴などで、心と身体の浄化を求めて空気の美味しい田舎へ出かけます。
そして、たまにはのんびり温泉旅行でも行きたい、などと挨拶代わりに言葉を交わします。
日頃積み重なるストレスは、心と身体のバランスを崩し、体調が悪くなりやすく、慢性的になると思わぬ病気に発展することもあります。
普段の生活において、ストレスを持ち越さない工夫と努力、心がけが大切です。